先日行われた「第1回クスろWORKSHOP」のレポートです!

全体
ワークショップ会場となった博物館講堂

今年度、kobitでは3回のワークショップを企画しています。
私たちkobitは、釧路を代表する魅力的な「人」を発信し、
実際に会いに来てもらう場づくりや仕掛けを計画しています。

最終的には「魅力的な人を発信」することですが、今年活動を始めたばかりの私たち。
まずは市民の方々と釧路の魅力を共有したいと考えました。
そこで、様々な価値観の方と「釧路の魅力とは何か?」と真剣に考え話し合う場を作りたいと思い、
クスろWORKSHOP」を開催するに至りました。

アクションを起こすキッカケとなるワークショップ
クスろWORKSHOP」は釧路で「何かしたい」という気持ちから
実際にアクションを起こすキッカケ作りのワークショップになれば良いと思っています。

第1回 自分らしい釧路お出迎えスタイルを考える(2014/9/21)
釧路の観光を自分目線で考える

第2回 外から・内から見る釧路(2014/12/13)
釧路に対する市民がもっている印象と、外から見た釧路の印象を
対話を通して交流し、どのように釧路を発信していくべきか考える

第3回 釧路のこれからのストーリー(2014/1月 or 2月)
1・2回目を踏まえて、実際のアクションプランを考える


では、第1回クスろWORKSHOPの報告にうつります。

<テーマ>

『自分らしい釧路お出迎えスタイルを考える』

<目的>
「いろいろなお出迎えの方法を知り、釧路の観光を自分目線で考える」

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<プログラム>
12:30~12:55   学芸員さんツアー
—本編—
13:00~13:15 全体趣旨説明
13:15~13:20 グループ内で自己紹介
13:20~14:25 みんなのお出迎え方法を知る(休憩 15分)
14:40~15:30 釧路でやりたい「お出迎えスタイル」(グループワーク)
15:30~16:30 全体共有・まとめ
16:30~17:00 フリートーク

 

①学芸員さんツアー
ワークショップ本編が始まる前に、「釧路ならでは」の情報をインプットしてもらうため企画した30分のツアー。
「観光客」をターゲットに、展示スペースにて自然・歴史・産業・アイヌ文化からの情報を学びました。
館長補佐の戸田さんには何度も打ち合わせにお付き合いいただきました。
普段語ることのない「もてなす側」のお話を盛り込んでいただきつつ、
参加者の方が知人・友人に紹介したくなるような釧路情報をと、ツアー内容を計画していただきました。

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「初夏のミズゴケ湿原」の球体展示に見入る参加者の皆さん

参加者の方々の声
・知らなかった釧路の歴史に触れて驚いた!
・釧路の文化の総まとめの場として博物館の価値を確認できた。
・博物館を色んなイベントに解放して欲しい!

 

②全体趣旨説明
本日のテーマをお伝えした後、今回のワークショップのファシリテーションを行う鈴木さんの紹介をしました。


鈴木高祥さん。シブヤ大学立ち上げ期からボランティアメンバーで参加。
その後自身で一般社団法人SoLaBo設立。
「場の企画デザイン」や「ファシリテーション」による新しいチームワークと発想の機会創出を提案しています。
鈴木さんに入っていただくことで第3者の客観的な視点が入り、多角的に釧路を見ることができると考えています。


つづいて、kobitの説明です。

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代表夏堀より、釧路に感じている課題やワークショップ開催に至った経緯などをお話しました。

 

③グループ内で自己紹介

自己紹介

なるべく知らない人で座り、ワークショップ内での名刺交換は禁止!と事前にアナウンス。
自己紹介がてら、せっかくなのでこれまで体験した旅について話をしてもらうことに。

ワークシートの質問は2つ。
Q1.良かった旅は?
みなさん国内外色々と旅をされている方が多く、
好きな景色を見たり、現地の人との交流を体験したり、貧乏旅を通して自分の成長や自信に繋げたり、
ノープランの一人旅を楽しむ方もいらっしゃいました。

Q2.これから行ってみたいところは?
ヨーロッパ、アジア諸国などの海外だけでなく、意外にも半数の方が国内(四国・沖縄・道内各地など)
を上げました。
旅の目的は成長したい、癒されたい、異なる文化やパワーに触れたいなど様々ですが、
皆さん「実体験」で得るものの大きさを感じているようでした。

 

④みんなのお出迎え方法を知る

「本当は誰にも教えたくないとっておき」「ここぞ決めポイント!」は!?
という問いかけのもと「釧路に遊びにきた知人にどんなことをしているか」とその理由を
出来るだけたくさん出して共有するワークです。
なるべく多くの参加者と交流でき、他の釧路情報を得られる機会の重要性を感じて
時間配分を多めにとった箇所です。
ワールドカフェ方式で行いましたが、とにかくたくさん出るは出るは!

お出迎え方法
他者から吸収した色んなお出迎え方法をグループでまとめて報告

では、魚介類・スパカツ・ラーメン・そば・ザンギなどなど。炉ばたや回転寿しをはじめとする、
釧路の魚介類を美味しく安く食べられる行きつけのお店を
お持ちの方が多いのが印象的でした。

景色や観光地では、夕日を見るには西港や幣舞公園、湿原を見るには数カ所ある展望台といった
各々のお決まりの絶景スポットがあるようでした。
道東全体を楽しんでもらいたいと標茶・浜中・弟子屈など釧路近郊の市町村に連れて行く方も
多いようです。

アクティビティでは、アウトドア体験だけでなく、長靴アイスホッケー体験や「MOO」の
毛ガニキャッチャー体験など独特のもてなしをしている方がいました。

みなさん普段聞くことのない「他の人のお出迎え方法」を聞いて自分の引き出しにしていました。
釧路の魅力を再発見する時間になったようです。

休憩時間

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壁に貼ってある釧路に関する情報のインプットをしてもらいました。

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他地域のフリーペーパーや書籍も置いてみました。

 

⑤釧路でやりたい「お出迎えスタイル」

全国では特徴を生かしたり逆手に取ったりとあらゆる視点で取り組みが行われています。
アイデアを出やすくするために、以下のユニークな取り組みを紹介しました。

・名古屋おもてなし武将隊
・ジオガシ旅行団
・砂浜美術館 Tシャツアート展

では釧路ではどんなお出迎えができるでしょうか?

テーマを食・伝統・自然・動物・産業・移動の6つに設定し、
興味があるテーマのグループに移動してもらいました。

まずは6分以内に「釧路らしさ」をどんどん出してもらいました。ポジティブでもネガティブでもOK。
一番数が出た「動物」グループには…
ジオガシ旅行団の「ジオ菓子」をプレゼント!

⑤
「伝統」グループの皆さんのアイデアをまとめる様子

さて、ちょっとした遊びをはさんだ後は本題に戻ります。
たくさん出た「釧路らしさ」から、各グループごとのテーマを入口にアイデアを深めていきました。


⑥全体共有

いよいよ発表!
各グループのアイデアのタイトルと特徴を簡単にご報告します。
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会場を大爆笑に包み込んだ「動物」グループの皆さんの発表

1)伝統
「氷都釧路まるごと体験!〜生きるか死ぬか!〜」
冬の長期滞在者及び訪日観光客向け。氷上スポーツなどの野外アクティビティで寒さを生体験できる。

2)自然
「釧路の魅力発掘!!フォトフェス!」
釧路の魅力を来訪者が発見し写真で表現する参加・滞在型のお祭り。地元の人たちとの交流にもなる。

3)動物
「タンチョウ釧路空港 水族館&サファリ計画」
釧路に来た瞬間にインパクトを与え、即釧路ファンにしてしまう他の空港にはないお出迎え。

4)産業
「only oneにopen eye!」
炭鉱や釣り・牧草ロールアートなど釧路にしかないものを体験型観光に産業化。

5)移動
「くしろ体験ツアー」
JR・カヌー・船などの移動手段を通して食べる・自然・知的探求を体験できる。

6)食
「北大通りの復活」
屋台村のように飲食店が結集していたり、新しい釧路にしかないお土産が手に入る。

グループ発表では皆さんが感じている釧路のネガティブ要素をクリアしたり、
これまでの見せ方や組み合わせに改善を加えたりと、
様々なアプローチでアイデアをまとめて下さっていました。

設定テーマは違えど、魅力の見せ方は共通したり、共同できる部分がいくつかありました。
他では味わえない体験に価値を感じてもらえるようにと知恵を絞ったアイデアが、
素敵なものばかりで感動しました。

 

<まとめ>

今回、参加者の方々と「観光に対する意識」や、「釧路の知識」を共有させていただくことが
出来ました。どんな工夫をして来訪者に釧路を伝えているかを知ることも出来ました。

このワークショップへの参加者の方々の多くは、まずは釧路を「知りたい」という期待感があり、
既に活動を始めている「元気にしたい」「発信したい」方はアイデアや新しい視点を求めていらっしゃいました。
皆さんのアンケートから、それぞれに新たな発見をしていただけたと感じています。
よくわからないけど面白そうだから来たという方も、普段住んでいる街を見直すきっかけになったようです。


<今後の動き>

第2回 外から・内から見る釧路(2014/12/13)
釧路に対する市民がもっている印象と、外から見た釧路の印象を
対話を通して交流し、どのように釧路を発信していくべきか考える

第3回 釧路のこれからのストーリー(2014/1月 or 2月)
1・2回目を踏まえて、実際のアクションプランを考える 


今回のワークショップは、大変学びの多い有意義な時間だったと参加者の方々からお声をいただきました。
主催者の私たちだけでなく、参加者の方々に
「アイデアを出し合い、広げる話し合いの場」
の必要性を実感していただけたようで嬉しく思います。
kobitは今後もこのような場を作り続けたいと思いますのでご参加&応援よろしくお願いいたします!