2017年02月12日
「ひと」めぐりTOUR vol.3 レポート(2日目)
今回も長〜くなりますので、みなさま懲りずにお付き合いください。
それでは「ひと」めぐりTOUR vol.3 2日目のスタートです!
朝6:58。朝ごはんを求めて釧路市内のパン屋 HATCH BAKERYさんにやって来ました。
入り口前の時点で既に焼きたてパンの猛烈にいい香りが…
7時の開店を待ちきれず、図々しくも扉の窓から店内を覗き込んだクスろスタッフを見て、お店の方が快くドアを開けてくださいました 笑
おおお美味しそうです!
開店直後にも関わらず、いろいろな種類の焼きたてパンが並んでおります。
2日目の集合場所は昨晩大いに盛り上がった民宿・休坂でございます。
ここで2日目から参加の2名が合流です!HATCH BAKERYさんの美味しいパンをいただきながら自己紹介。
前日のお仕事後に深夜バスに飛び乗り札幌から来てくれた方も。
ご苦労様です!
休坂・増田夫妻の笑顔に見送られたわたしたちはこれからどこに向かうのかといいますと…
かっこいいカヌーを搭載した車に揺られること30分。
2日目最初のクスろ人のフィールド、釧路湿原でカヌーをはじめとするアウトドアツアーを運営する釧路マーシュ&リバーさん(以下、マシュリバさん)に到着です!
2日目最初のクスろ人が写真左に写っていらっしゃるのですが、もう少しだけお時間ください。
クスろ人紹介の前に、本日の装備をご説明します。
この日わたしたちは釧路湿原の冬カヌーを体験させていただいたのですが、冬の川には「それ相応」の装備が必要です。
そこで活躍するのがこの「ドライスーツ」。
マシュリバさんの冬カヌーでは、万が一落水した場合でも水の侵入を防ぐ「ドライスーツ」を着用します。
とにかく「安全」であることがマシュリバさんのポリシーです。
さて、ドライスーツの上に思い思いの防寒具をまとったわたしたち。
全員モッコモコですが、冬の釧路湿原では暖かいことが最優先。張り切って着膨れていきましょう!
お待たせしました。
ここで5組目のクスろ人、「カヌーで釧路湿原の魅力を伝える湿原生まれのアウトドアガイド」 、斉藤松雄さんの登場です!
生まれも育ちも釧路湿原の斉藤さん。今日もサングラスがキマっています。かっこ良すぎます。
「生まれも育ちも釧路湿原」の斉藤さんは、数少ない北海道知事認定のカヌーマスターガイドとして、日々こよなく愛する釧路湿原の魅力を発信しておられます。
斉藤さんによる行程とカヌーの漕ぎ方などの説明に耳を傾けます。
セーフティートークにも余念がありません。
安全に楽しむために大切なことですよね。
2艘のカヌーを連結してサイズアップすることで、10名程度が乗れるようになります。
青いジャンパーの男性は斉藤さんのお父様。ツアーのサポートをしてくださいます!
(後ほどお母様にも登場いただきます。お楽しみに〜)
スガワラカヌーポートから、静かに流れる釧路川の支流に漕ぎだします。
釧路湿原の奥に進んでいきます。
湿原の中で感じたのは純粋な静寂でした。
みなさんは音を全く感じない世界を経験したことがあるでしょうか?
水のせせらぎすら感じない瞬間があり、不思議な感覚を覚えました。
ヨシが生い茂る河原。釧路湿原らしい風景です。
エゾシカによく出会いました。どうも、お邪魔してます。
国の天然記念物であるオオワシにも出会うことができました。
カヌーからかなりの距離がありましたが、この大きさ。翼を拡げると2メートル以上の大きさがあるそうです。
樹上から獲物を狙っているのでしょうか。
一部のクスろスタッフは丘の上からカヌーの行方を見守ります。
眼下に広がる雄大な釧路湿原に何を想うのでしょうか。
赤いカヌーはゆっくりと湿原の中を進んでいき…
塘路湖近くの上陸場所に到着すると、マシュリバさんのスタッフのみなさんが迎えてくれました。
ただいま〜!
湿原をバックにパドルを持って記念撮影!
冬の釧路湿原を川の上で体感した参加者たちは「綺麗だった〜」「癒された〜」と思い思いの感想を抱いたようでした。
陸に上がったわたしたちを待ってくれていたのは、斉藤さんのお母様!
「コーヒー飲みなさい。チョコレートも、ほら!」
冷えた体にあったか〜いコーヒーが沁み渡ります。
冬の釧路湿原を楽しむアクティビティは続きます。
何やら見慣れないアイテムが登場しましたねえ。
でっかい草履のようにも見えますが、これはスノーシューと言って、足元が安定しない雪山向けのアイテムです。
ブーツや長靴など、冬用の靴のに取り付けて使用します!
長靴に装着するとこんな感じになります。
それでは湿原ウォッチングに出発しましょう!
木が腐ってできた洞(うろ)を見つけました。
「洞をフクロウが拡張して営巣することがあるんだよ!」と斉藤さん。
丘のてっぺんを目指して登っていきます。
スノーシューを履くと雪の上でもラクラクなんですよ!
パウダースノーの下には少し締まった層から削り出したのは…ああ、北海道ですね〜
北海道に見えますか? 見えますよね? 間違いなく見えますよね?
この男子が削り出したのは、はい、ハートですね〜
あれ?お呼びでない? 次に行きましょ〜!
広めのスペースでみなさんぞろぞろと整列していきます。
真っ白な雪の上に仰向けでダイブ!これが気持ちいい!
大人になると雪と戯れる機会って少ないと思いませんか?
源氏物語には「なほ童心の抜けぬにやあらむ…」と皮肉られそうですが、子ども心は忘れたくありませんよね。
てっぺんから雄大な釧路湿原を望みます。
釧路湿原をバックに記念撮影!
釧路湿原の雄大さを感じたカヌーと湿原ウォッチング。みなさんも最高の癒しを求めて訪れてみてはいかがでしょうか。
斉藤さんをはじめとするマシュリバスタッフのみなさんありがとうございました!
斉藤さんの運転で釧路市内に戻ってきたわたしたち。
ランチをいただきに訪れたのは、幣舞橋のたもとにあるおそば屋さん、「幣舞東家分店」さんです。
おそばが運ばれてきました!
釧路のおそば屋さんは緑色のおそばを提供するお店が多く、釧路っ子には馴染みの緑色のおそばですが…
しかし、初めて見る人にはカルチャーショック級の驚きがあるようです。
ちなみに、緑色の元は「クロレラ」なんです。ここポイントです。
(今回訪れた幣舞東家分店さん以外にも、多くのお店が緑色のそばを提供しています。)
釧路っ子の筆者も物心ついた時すでに「そばは緑色」だったため、釧路以外で「緑色じゃない」そばを見ると違和感を覚える体になっております。
東家さん、今日も美味しいです。
これは「無量寿」というごま油と卵を絡めて食べるおそばです。ごま油の香りが食欲をそそりますね〜
(「無量寿」は東家系の一部のおそば屋さんで注文することができます。)
初めて見る緑色のおそばとメニューに驚くの図です。
ナイスリアクション、カメラ目線ありがとうございます。(彼は熊本出身です。)
「最近よく外国人のお客さんが来てくれるようになって、何でだろう?って思ってたんだけどな、そしたら外国のガイドブックにうちの店が載ってたんだよ〜!」
嬉しそうに話す東家のおやっさんに元気をもらい、次の目的地に向けて出発しようとしているわたしたちを、それまで新聞を読んでいた一人の男性が引き止めました。
突然の登場となったこの方は、このツアー最後となるクスろ人、「民間と行政、両方の感覚を持ち合わせる頑張りくん」、天内武範さん!
天内さんは釧路市職員、そしてまちづくりに関わるプロジェクトを生み出す市民活動家、2つの顔を持つ企画マンなのです。
アドリブの効いた登場ありがとうございます!
この日、天内さんには釧路市のまちづくり活動や、釧路の中心街「北大通」について街を歩きながら教えていただきます。
それでは出発しましょう〜!
幣舞橋から釧路市のシンボル花時計を望みます。
かつて北大通が栄える前には「南大通り」が栄えていたことや花時計の歴史を教えていただきました。
幣舞橋のランカンには「四季の像」という戦後日本の有名な彫刻家四人の作品によるブロンズ像が設置されています。
ちょうど「秋の像」にカモメが鎮座していますね。
この像は、資金繰りも含めて市民運動によって取り付けられたそうで、そういう事例は当時日本初だったそうです!
市民活動のエネルギーを感じる天内さんならではの解説でした。
わたしたちは植物園EGGを通り、フィッシャーマンズワーフMOOに向かいます。
MOOとEGGは幣舞橋に接するウォーターフロントに位置し、シーフードをはじめとする様々なお土産が揃う観光施設として、また市民交流の場として利用されています。
そんなMOOの2階にある多目的スペースで天内さんによるまちづくり講座がスタートです!
天内さんが発足させた人力タクシーで釧路のまちを観光案内する「シクロ・プロジェクト」の説明や…
※「シクロ」はベトナムで普及している三輪の人力車です
釧路がモデルになった漫画に天内さんが登場した話など、どんどん広がっていきます。
天内さんが編集者の方々への視察案内時にかぶられていた帽子姿がそのまま使われたそうですよ〜。
インドネシアのバリ島、フィリピンのマニラとともに「釧路の夕日」が世界三大夕日に数えられ観光資源にもなっていることなど、釧路の魅力をたっぷりと語ってくれた天内さん。参加者はその説明に興味津々です。
少し脱線しますが、まちづくり講座では釧路で大人気、二幸さんのいちご大福と豆大福をご用意しました!
中はこんな感じ。いちごたっぷりでございます!
(豆大福もすごく美味しいので、ぜひお試しください!)
こちらは天内さんが関わられた、釧路市動物園のアイドル白くまミルクのパンフレット。本当に色々な活動されていらっしゃるんですね!
夕焼け時の岸壁で沈む夕日を眺めながらMOOを後にします。
北大通では、つい最近取り壊しを済ませた再開発地域の説明をタブレットを使って行ってくださいました。
「ここは昔百貨店があって、こんなに人が多かったんです」
驚く参加者たちに、今後の釧路市の未来に向けた新たな取り組みをお話いただいたのでした。
北大通のど真ん中で天内さんを囲んで恒例の記念撮影です。
天内さんがまちづくりにかける情熱を感じられた貴重な時間でした。ありがとうございました!
旅の振り返りをするために、コワーキングスペースを提供している「くしろフィス」さんに向かいます。
こちらはくしろフィスを主宰する、相座聖美さんです。
くしろフィスさんでは、女性起業家向けのシェアオフィスや時間単位で利用できるコワーキングスペースを提供しています。
相座さんは様々な働き方が求められる現代社会において、先進的な取り組みをされている方です。
相座さんと天内さんは過去一緒に活動したことがあるとのこと。
こんな風に熱い釧路人同士の繋がりが見られるのも嬉しいですね。
グループごとに旅の感想をシェアし、全体に共有していただきました。
普通の旅ではなかなかない「ひと」にフォーカスする「ひとめぐりTOUR」。参加者のみなさんはどのように感じられたのでしょうか。
ここで、参加者のみなさんからいただいたコメントやアンケートの一部を紹介させていただきます。
・その「ひと」に会いたいからそこに行く。普段自分がやっていることだが、その楽しさをみんなと共有できた。
・久しぶりにワクワクするくらい楽しむことができた。
・釧路には温かいひと、楽しいひと、釧路が大好きなひとがいっぱい居ることを発見できた。
・クスろメンバー、クスろ人、魅力的なツアーに集まった参加者が大好きだ。
・次に釧路を訪問する時は、「人」も「風景」も面白い目線で旅ができそう。
・釧路人の仕事を通して視える「釧路」を教えていただけたことが何よりの収穫だった。
・「ひと」と会うことがすごく楽しかった。釧路のために役に立てることがないか考えたい。
・地元で活躍する各分野のエキスパートに出会えた。今度は友人を連れて来釧したいと思う。
・WEBでクスろ人の外見や背景が、実際に会うと仕草や声が、一緒に動くと考え方や癖がわかることで、ひとと地域の魅力を同時に感じられた。
最後はやはりみんなで記念撮影をして締めくくりましょう!
2日間にわたり、普段の旅では感じられないこってりディープな内容でお届けした今回の「ひとめぐりTOUR」はいかがだったでしょうか。
今回も、わたしたちの活動に興味を持たれて参加いただいたみなさん、企画への協力を快諾いただいたクスろ人のみなさんに支えられ無事に終えることができました!
本当にありがとうございました。
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参加者のみなさんには旅の写真と参加者全員の感想をおまとめしたフォトブックをお送りする予定です!
そして、次回の「ひと」めぐりツアーは、夏の開催を予定しています。
テーマは現在検討中!詳細が決まりましたらまたお知らせいたしますので、しばしお待ちください!
お楽しみに〜!