「ひと」めぐり

穏やかに、時に激しく突っ走る タクシー会社の社長さん

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松岡篤寛

阿寒湖温泉出身 阿寒町在住

1980年阿寒湖生まれ。
中学まで阿寒湖で育ち、札幌の高校に進学後、大学で静岡・神奈川へ。
卒業後に阿寒に戻り、25歳の時に阿寒観光ハイヤーを買い取り代表となった。
廃線となったバスの代わりになる乗合タクシーや、観光地をめぐる観光タクシーの運行など、取り組みの幅は広い。
趣味は登山・自転車・スケート等、大自然を存分に楽しんでいる。
本人曰く「頼まれたら断れないタイプ」。

この記事を書いた人
chiyan

クスろ副代表ちーやん。クスろのWEBやデザインを担当。
最近は阿寒町と釧路を行ったり来たり。
今回はいつも仲良くしてもらっている松岡さんにインタビュー!
初めてこんなに真面目な話をしたかも…!

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釧路市街と阿寒湖の中間に位置する阿寒町。
街を貫く国道240号線の道路脇にはきれいな花段が続く。
そんな阿寒町の中心部には、地域から愛されているタクシー会社がある。

観光から地域の生活の足まで

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chiyan

こんにちはー!
なんかいつもしょーもない話しかしてないのに、こんなかしこまっちゃってドキドキしますね。

matsuoka

そ、そうだね。(何話せばいいんだろう…)

chiyan

さっそくですが、阿寒観光ハイヤーさんはどんな会社なんでしょうか??

matsuoka

タクシー会社で、ドライバーさんが現在8名。
俺がダントツ一番若くて、あとは平均年齢が60ちょっとって感じかな。

chiyan

松岡さんは社長と言えども30代ですもんね!(見た目はもっと若いけど…!)
業務内容はどんな感じなんでしょう?

matsuoka

大きく3つあって、まずは一般的なタクシーと同じで「街の中を走るタクシー」だね。

chiyan

よく阿寒町で見かけますね。病院に行く方とかお買い物に行く方とか。

matsuoka

使ってくれてありがたいよね。
次は「乗合タクシー」。
これは赤字バス路線が撤退した地域で、バスの代わりにタクシーが運行する仕組みなんだよね。

chiyan

たしかに、公共交通機関がなくなると陸の孤島になっちゃう地域もありますもんね。

matsuoka

そして、うちの会社のメインとなっている「観光タクシー」。

chiyan

ほうほう。観光タクシーとは?

matsuoka

観光タクシーは1日車をを貸し切りにして観光地を案内しながら周るタクシーで、
街を走るタクシーより車両のグレードが良かったりするんだよ。

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車両が大きい観光タクシー
chiyan

へー!どんなところを周るんですか?

matsuoka

3日間貸し切りで知床行ったり、網走行ったり、層雲峡行ったり。
そして、最後は新千歳空港でおろして…とかもあるね。
※阿寒湖→知床→網走→層雲峡→新千歳空港を周ると移動距離はおよそ650kmくらい

chiyan

すごい移動距離ですね!

matsuoka

観光タクシーはお客様と接する時間が長いからより高いコミュニケーション力が必要とされるんだよね。

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地図を見せながらお客さんと一緒に目的地を決める
chiyan

松岡さんは阿寒湖生まれなんですよね?

matsuoka

そう。中学まで阿寒湖で育って、札幌の高校に進学して、大学は静岡。
そのあと横浜の大学に編入したよ。

chiyan

どんな少年だったんですか?

matsuoka

自信のない子どもだったね~父がハードボイルドでさ笑
褒めて伸ばすって言うよりプレッシャーをかけてその…まぁ怖かったよね笑

chiyan

松岡さんの温厚さからは想像がつきませんね。

matsuoka

小さい頃からスパルタ教育でスケートをさせられてて。
結構速かったんだけど、嫌で嫌で、中学の途中でうちの親にはっきり
「俺は勉強して阿寒湖を出たい」って言ったんだ。
あれから関係性が少し変わったっていうか、自立した人間として見てもらい始めた気がするね。

chiyan

思い切って伝えたんですね!大学卒業後はすぐ釧路に戻ったんですか?

matsuoka

いつかは戻ってこようと思ったんだけど、そんなすぐにとは思ってなかったんだよね。
でもなんか父に「母さんが具合悪い」って嘘つかれて…
慌てて戻ってきたら全然元気だったんだけど笑

chiyan

よっぽど帰って来て欲しかったんですね…!

matsuoka

父は阿寒湖でタクシー会社をやってたから、戻ってきてから2年くらいはそこで働いてたよ。

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スケート漬けだった少年時代(左)、阿寒湖ではアウトドアを満喫する(右)

17時から24時までのおかわり!

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chiyan

阿寒観光ハイヤーさんはいつからやってるんですか?

matsuoka

25歳の時に、ちょうどこの会社が売りに出されてて。
まだ若かったからさ、挑戦したい思いが強くて「やってみたい!」って父に言って、買い取ったんだよね。

chiyan

25歳で社長!すごいですね。

matsuoka

経営者は変わったけど従業員さんはそのまま残ってくれたんだよね。
いきなり25歳の若造が社長です!ってやって来たでしょ?
みんなきょとんとしてました笑
なんたって、自分の子どもたちより若い社長だからね…

chiyan

自分の子どもより若い社長…確かにすごい…

matsuoka

右も左もわかっていない社長が、あれもこれも変えなきゃ!って空回りしてたら、
ベテランの皆さんがこっそりお膳立てしてくれててさ。

chiyan

若い社長をサポートしなきゃって思ってくれたんですかね

matsuoka

初めの5年くらいは、朝は6時から夜は12時くらいまで 働いてたな〜

chiyan

!!!

matsuoka

若かったからできたんだろうな〜
従業員さんは17時頃に上がるんだけど、自分は17時からもう1ラウンドね笑

chiyan

17時からのおかわり、すごいな〜

matsuoka

若い頃は自分1人で頑張ったと思ったこともあったけど、
振り返ると本当に会社のみんなや地域の人たちに支えられてきたんだなって思うよ。

chiyan

松岡さんは阿寒町のみなさんから愛されてますもんね

matsuoka

だんだん経営状況も上向いていったんだけど、必死過ぎてその頃の記憶がほぼないんだよね…

chiyan

松岡さんが経営者になってからどんなことが変わりましたか?

matsuoka

ホームページを作って、そこから直接予約を受けれるようにしたよ。
そんなんで予約くるのか!って最初は反発も多かったけど、個人旅行客が増えてきたタイミングとも重なって、
けっこうホームページ経由の予約がきたんだよね~笑

chiyan

さすが!若い感性が生きたんですね!

matsuoka

あとは、タクシーだけだと不安だったので、バスの免許も取ったね。
立て直しつつ、新しく伸びていきそうな分野に投資をしようと思って。
今は休業中だけど、阿寒湖のイメージを変えたくて、阿寒湖でカフェもやってたよ。
カフェはなかなか難しかったけど、次はどんなスタイルでやれないいのかを模索中だね。

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乗合バス(左)と阿寒湖で経営していたカフェ(右)

自転車を新たな観光の柱に

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chiyan

いつも新しいことにチャレンジしている印象ですが、最近はどんなことをしてるんですか?

matsuoka

最近はものすごく自転車にハマってまして…!

chiyan

自転車ですか!

matsuoka

もともと趣味で1人で乗っていたんだけど、みんなで乗るとすごく楽しいことを知って!
それに、釧路の街から動物園を通って阿寒町まで通っているサイクリングロードがすごくいい!

chiyan

釧路から阿寒町だと25kmくらいですかね?

matsuoka

そう、その25kmの間の風景が、湿原から牧草地帯になって、最後は森に変わっていくのがすごく面白いんだよね!

chiyan

サイクリングロードがあることは知ってましたが、そんなに良いんですね!

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釧路と阿寒を結ぶサイクリングロード
matsuoka

釧路ってイギリスみたいな風景ってよく言われるじゃない?
最近、台湾のお客さん向けに自転車ツアーをやったんだけど、台湾って南国だから、
釧路のイギリスのような風景を時差なく来れることがすごく良いらしいんだ。
プロモーションをしっかりすれば、サイクルツーリズムで人を呼べるっていう手応えを感じたよ。

chiyan

松岡さんは、サイクルツーリズムにどう関わりたいでしょう?

matsuoka

サイクルツーリズムのお客さんが来た時に、そのサポートをタクシーでやりたいんだよね。
自転車を積んであげたり、長距離移動では人を乗せたり。
まだまだこのあたりでやってる人は少ないんだ。

chiyan

なるほど、そういうサポートの仕方があるんですね!

matsuoka

北海道で自転車に乗りたい!っていう憧れを持つ人は多いと思うんだよね。
でもそれをサポートする業者は少なくて、それがすごくもどかしいんだ。

だから自分でできないかなって。
実は今、自転車ガイドも目指していて。資格を取って、ガイドを商売にしていくのも目標の1つだね!
それといつの日か、阿寒横断道路でヒルクライムレースを開催したいと思ってるよ!

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台湾からのお客さんと行ったツアー(左)、休みの日もサイクリングへ(右)

頼まれ事を断れず、ついつい引き受けちゃうという松岡さん。
自分がやらないと言うのは簡単。でもせっかくオファーされるなら、地域や自分自身のために先が拓ける選択をしたいと語ってくれた。
物腰も喋り方も柔らかいのに、どこか強い芯がある。新しいチャレンジを次々と続ける松岡さんと話していると、自分も何かやってみたい…という気持ちになってくる。
よーし、じゃあ私も。まずは自転車でサイクリングロードを走ってみようかな!

松岡さんと出会うには?
阿寒観光ハイヤー
北海道釧路市阿寒町新町2-4-7
0154-66-3221
月〜土 8:00~20:00
日・祝 8:00〜18:00
HP:http://www004.upp.so-net.ne.jp/akanhire/(阿寒ハイヤー)

松岡さんに会える!『ひとめぐりTOUR vol.4』
普段クスろ人のインタビュー記事をご覧の皆様の中には、そんな素敵なクスろ人の方々に実際に会って話してみたいな〜と思った方もいらっしゃるのでは?
そんな方々へ向けて、クスろ人に実際に会いに行ける「ひと」めぐりTOURという1泊2日の旅を開催しています。
松岡さんには1日目にドライバーをお願いしています!
松岡さんオススメのスポットを案内していただく予定です。車内でのトークも楽しみですね!
ご興味のある方、下記URLで詳細をご確認の上、専用フォームからお申し込みください。
http://kusuro.com/tour_04/
※申込みは終了しましたが、ご興味のある方はご連絡ください

ちーやんの編集後記
chiyan松岡さんのガイドで、早朝サイクリングに行ってきました!
阿寒町から布伏内という集落までの約9km。
朝のキリッとした空気の中を走ると、モヤモヤしていたことも吹っ飛び、清々しい気持ちに。
途中でタンチョウとも遭遇し、大満足な朝の1時間でした!
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