2017年11月12日
「ひと」めぐり TOUR vol.4レポート(1日目)
10月28日と29日の2日間、「ひと」めぐり TOUR vol.4を開催しました!
今回も濃厚な旅となった、4度目の旅の様子を全2回でレポートします!
「ひと」めぐりTOURとは?
クスろ港の「ひと」めぐりで紹介させていただいている魅力的な人(以下、「クスろ人」)に実際に会えるツアーです。
みなさんは旅に出る時、どんな事を大切にして旅の計画をするでしょうか?
旅は、綺麗な景色を見たり、その土地の美味しいものを食べたりするだけでも楽しいものです。
そこにもし、旅先の魅力的な人との出会いがあったなら、旅の楽しさや感動は大きくなり、きっと忘れらない旅となるはず。
そんな想いから、わたしたちのホーム釧路の魅力を「ひと」に焦点を当ててお伝えするためのツアーをデザインしました。
参加者のみなさんには、2日間で6組のクスろ人と会うことで、ディープな体験と楽しいおしゃべりを味わっていただきました。
なんと今回は集合からクスろ人がお出迎え!
まずは1人目、阿寒観光ハイヤー代表、松岡篤寛さん。
集合場所の釧路駅からお出迎えいただきました!
軽い自己紹介と共に1日目スタート!バスに揺られて阿寒町へ向けて出発〜〜!車内は和やかな雰囲気でにぎわいます。今回は釧路市内、札幌、そして東京からも参加者が!あっというまに第一スポット「布伏内(フブシナイ)」に到着!
早速、松岡さんから1つめのツアークイズです。
「みなさん、かつてここには何があったでしょうか?」
松岡さんの背後の場所…ここは一体?
松岡さん「ここにはかつて駅があったんです。雄別炭鉱があった時代には鉄道が通っていて、1万4000人もの人が住む賑わったまちでした。駅がなくなってからはバスが走っていたのですが、それも廃線になってしまい、いまは僕がジャンボタクシーを運行して地域の方々の支えになれるよう活動をしています。」
松岡さん「では、現在の不布内の人口は何人でしょうか?」
一同「500人?1000人?100人?」
松岡さん「お、惜しい人もいましたね。正解は…50人です。ほとんどがご高齢の方で、一人暮らしをされています。」
昔は映画館などもあったというメインストリート。
いまは郵便局が1軒と民家が並んでいます。
ここから少し移動して、閉業した工場や炭鉱の従業員宿舎跡地をめぐります。
この土地でできることを模索する松岡さんは、現在人を誘致するために自転車ツーリングに関する事業もはじめています。
「もっとこの美しい景色をみて欲しいですし、ここに人がいた歴史をもっと知ってほしいんです。人口減少が深刻化する中で、このような「なくなっていく街」の現状を見てほしかったのです。」穏やかな口調ながら、松岡さんの熱い思いを感じました。
かえりの道すがら、にぎやかに佇む人形や猫やバイクを発見!
なんと、ぜんぶ木彫り!!
んん…?木彫りの人が読んでいるのは「布伏内物語(上)」気になります…!
こちらは個人で木彫り作品を制作している三沢さんのご自宅でした。制作中にもかかわらず親切に作品の解説をしてくださいました。
三沢さん、ありがとうございます!
松岡さんガイドの元、一同昼食会場のコケコッコーへ向けて出発!
バスの中でも松岡さんのクイズは続きます。「今日のお昼ごはんはある食材を使っています。アイヌ語で〈ユック〉というのですが、みなさんわかるでしょうか?」
ホワイトボードに謎の〈ユック〉なるものを連想してそれぞれ書き込んでいきます。
「ん〜〜〜ユックね、あれでしょ」
そうこうしている間に、ことし7月に阿寒町に出来たばかりのゲストハウスコケコッコーに到着!
(クスろ副代表のちーやんと、移住してきたさなちゃん、ザキヤマちゃん)
さあ、みんなでお昼です!
お昼ごはんは、阿寒観光ハイヤーのドライバーさんがつくった「ユックカレー」とワンツー牧場さんの「うし牛乳」!
ユックの正体は…「鹿肉」でした!ほろほろやわらかなお肉。阿寒では給食でもでるという鹿肉カレー。阿寒観光ハイヤーさん、新鮮なお肉とカレーをありがとうございます!ごちそうさまでした〜〜!!
おなかも満たされ、松岡さんの運転で次のクスろ人の元へ乗り込みます!
さなちゃんが元気にお見送り。
松岡さんのおすすめで、鮭が遡上してくる川にちょっと寄り道。
ことしは不漁で鮭の姿は見当たらず…!例年は鮭の匂いがするほど大量に遡上してくるようです。さらに車は進み、鶴居付近に近づくと…
大群です。
一斉に車を降りてタンチョウ観察がはじまります。
タンチョウを観ようと必死です。
たくさん寄り道をしつつ第二のクスろ人が待つ「鶴居どさんこ牧場」に到着!
ここでしばし松岡さんとお別れ。
「また迎えにくるね〜〜」
さて、お待ちかねのクスろ人2人目は藤原栄一郎さん!
ヘルメットなどを装備して乗馬スタイルにチェンジ!
ここで牧場スタッフさんから乗馬に関するレクチャーを受けます。乗馬経験は?との問いかけに「ポニーならあります!」「昔乗ったときには馬になめられて…リベンジに燃えてます」など、以外にも乗馬経験者が多かったです。個人の経験を踏まえて、ひとりひとりにお馬さんが決められます。
自分の馬にすでに愛着が湧いている参加者も!とってもおとなしい〜。
ここは本当に日本…!?
…と疑うほど異国情緒に溢れています。まるでカウボーイ映画のよう!
見渡すかぎりの草原と背の低い木が多い湿原の植生は、道東ならではの風景です。道の脇には湿原に生息する「やちぼうず」という苔の仲間も見られました!
これも冒険のはじまりのような写真…。笑
じつは一人目のクスろ人、松岡さんがタクシーで追いかけながら撮影してくださいました!やさしい笑顔を浮かべて撮影する松岡さんに、わたしたちの顔もほころびます。
格好良く乗りこなしているように見えますが、ちょっと油断すると道をそれてしまうので、緊張感を持ってしっかりと手綱を引きます。
ドキドキの乗馬体験はこれにて終了!お利口さんでかわいいお馬さんたち、藤原さんをはじめとする「鶴居どさんこ牧場」のみなさん、ありがとうございました〜〜!
乗馬にテンションがあがった一行は再び松岡さんのバスに乗り込み、3人目のクスろ人の元へと旅立ちます。
「ばっちり撮れました!!」
釧路の秋の風景を堪能した一行は、ようやく釧路市内へ到着!
会場は女性4人が切り盛りする、活気ある学び舎「en.share place」さん。
「こんばんは!いらっしゃい!」
素敵な笑顔で声をかけてくれたのが3人目のクスろ人、森崎三記子さん。女性を応援する「株式会社MOKA.」の代表を務める森崎さん。MOKAとは「MもっとOおおきくKかっこよくAありたい」という女性の想いが込められています。
ここでは「魚網タオル」づくりに参加しました。
よろしくお願いしま〜す!
こちらが「魚網タオル」。その名の通り、漁師さんが使っている魚網をボディタオルにしたものなのです。
女性たち「内職」の一環としてはじめた「魚網タオル」。これを販売した所、「使い心地が良い!」と評判を呼び、いまではMOKAの代表的なプロジェクトとなっています。
まずは作り方のレクチャー!
「わたしは下手な人には厳しく教えますよ!」と森崎さん。
苦戦する一同…!森崎さんのスパルタチェックが入り、みんな真剣です。
取り組みへの心持ちを伺いつつ、一行は黙々と魚網タオルを仕上げます。
「できた〜〜!!」みんなで魚網タオルを持ってハイポーズ!
スパルタ指導を受けていた方も、無事全員しっかり完成しました。
体験終了後はen.share placeさんの見学へ!
釧路では珍しいお店の仕組みに興味津々です。後ろ髪をひかれつつ、en.share placeさんをあとにします。森崎さん、en.のみなさんどうもありがとうございました〜!
さぁ、一行は阿寒町へと戻ります。
ご近所さんの赤いベレーにて入浴を済ませた参加者一同は、1日目最後のクスろ人、山崎莉穂さん、落合紗菜さんと一緒に「移住ナイト」へと突入です!!
お昼にも登場していたおふたりは、東京から釧路に移住をしてゲストハウスコケコッコーのスタッフとして働いていました。(ゲストハウスは2017年11月6日をもって1stシーズンの営業を終了!)
みんなで鍋を囲んで、ふたりのお話を伺います!
釧路のよいところは?住んでみてどうだった?との問いに、ふたりとも「…とにかく野菜がおいしい!!」と声を揃えていたのが印象的でした。彼女たちはご近所さんでもある山﨑農園さんの野菜を夏の間もりもり食べていたのです。
移住の話をしていたところで、働き方や恋愛話にまで発展!ここでしか聞けない話に花が咲きます。
「こんばんはー!」と現れたのは、お昼にお世話になった「鶴居どさんこ牧場」の藤原さん!ますます盛り上がる中、山﨑農園の4代目、山﨑大裕さんも登場!
※写真左のロングヘアーが山﨑さん(通称:大ちゃん)。
「お風呂上がりにきたよ〜」となんとも親しみあふれる大ちゃんの姿に一同ほっこり。女性陣から「ねえ、シャンプー何使ってるの??」「いい匂いする!!」「特別なヘアケアはしてるの?」と質問攻めに。笑
お昼には聞けなかった藤原さんの「朝の鹿撃ちトーク」も炸裂。東京から18年前に移住をしてきた移住の先輩でもある藤原さん。どうして鶴居に?との質問には「冬に惚れたことだね。牧場の一番おすすめな季節はなんといっても冬!」と即答。周りが「雪は嫌だ」と嘆く中、雪が振ってキラキラと輝く幻想的な風景が好きで、移住して18年経った今でも毎年感動するのだそう。そう語る瞳からも、冬を待ち侘びる想いが伝わってきます。
気さくなみなさんと、世代を越えての愉快なトーク。
宴はまだまだ続くのでした…!
盛りだくさんの一日目!これにて終了です!
二日目のレポートもおたのしみに〜!